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鶴田浩二 BEST of BEST歌詞
1.赤と黒のブルース

作詞:宮川哲夫
作曲:吉田正

夢をなくした 奈落の底で
何をあえぐか 影法師
カルタと酒に ただれた胸に
なんで住めよか なんで住めよか
ああ あのひとが

赤と黒とのドレスの渦に
ナイトクラブの 夜は更ける
妖しく燃える 地獄の花に
暗いこころが 暗いこころが
ああ またうずく

月も疲れた 小窓の空に
見るは涯ない 闇ばかり
倒れて眠る モロッコ椅子に
落ちた涙を 落ちた涙を
ああ 誰が知ろ


2.好きだった

作詞:宮川哲夫
作曲:吉田正

好きだった 好きだった
嘘じゃなかった 好きだった
こんな一言 あの時に
言えばよかった
胸にすがって 泣きじゃくる
肩のふるえを ぬくもりを
忘れられずに いるのなら

好きだった 好きだった
俺は死ぬ程 好きだった
云っちゃならない 「さよなら」を
云ったあの日よ
笑うつもりが 笑えずに
顔をそむけた 悲しみを
今も捨てずに いるくせに

好きだった 好きだった
口にゃ出さぬが 好きだった
夢にまで見た せつなさを
知っていたやら
馬鹿な男の 強がりを
せめて恨まず いておくれ
逢える明日は ないけれど


3.街のサンドイッチマン

作詞:宮川哲夫
作曲:吉田正

ロイド眼鏡に 燕尾服
泣いたら燕が 笑うだろう
涙出た時ゃ 空を見る
サンドイッチマン サンドイッチマン
俺らは街の お道化者
呆(とぼ)け笑顔で 今日もゆく

嘆きは誰でも 知っている
この世は悲哀の 海だもの
泣いちゃいけない 男だよ
サンドイッチマン サンドイッチマン
俺らは街の お道化者
今日もプラカード 抱いてゆく

あかるい舗道に 肩を振り
笑ってゆこうよ 影法師
夢をなくすりゃ それまでよ
サンドイッチマン サンドイッチマン
俺らは街の お道化者
胸にそよ風 抱いてゆく


4.名もない男のブルース

作詞:宮川哲夫
作曲:吉田正

何も知らずに 咲いてた頃が
俺にゃいちばん 花だった
夢を見ながら 飲む酒ならば
なんでにがかろ 今のように
想い出してる カウンター

何処へ消えたか おんなの娘さえ
今日は見知らぬ 顔ばかり
うしろ向かずに ただ前向きに
生きていたっけ あの頃は
明日がくるのが 嬉しくて

せめて云いたい でっかいことを
言葉ばかりで 終っても
酔いのまわらぬ グラスを重ね
ぎゃくに淋しく なるばかり
誰のせいでも ないけれど


5.弥太郎笠

作詞:佐伯孝夫
作曲:佐々木俊一

「や」の字育ちの 弥太郎さんに
誰がきせたか 三度笠
いいじゃないかえ 一天地六
狭い身巾の 旅がらす

惚れちゃいけない 我慢をおしな
惚れりゃ相手を つらくする
なまじ小意気に 別れたせいか
野菊見てさえ おもい出す

草は一秋 人一生の
ままよ短い この命
張るも意地なら 勝目の背に
なぜに淋しい 山の鐘


6.花の小次郎


7.傷だらけの人生

作詞:藤田まさと
作曲:吉田正

「古い奴だとお思いでしょうが、古い奴こそ
新しいものを欲しがるもんでございます。
どこに新しいものがございましょう。
生まれた土地は荒れ放題、今の世の中、
右も左も真っ暗闇じゃござんせんか。」

何から何まで 真っ暗闇よ
すじの通らぬ ことばかり
右を向いても 左を見ても
ばかと阿呆の からみあい
どこに男の 夢がある

「好いた惚れたとけだものごっこが
まかり通る世の中でございます。
好いた惚れたは、もともと心が決めるもの…
こんなことを申し上げる私も
やっぱり古い人間でござんしょうかね。」

ひとつの心に 重なる心
それが恋なら それもよし
しょせんこの世は 男と女
意地に裂かれる 恋もあり
夢に消される 意地もある

「なんだかんだとお説教じみたことを申して参りましたが
そういう私も日陰育ちのひねくれ者、
お天道様に背中を向けて歩く…馬鹿な人間でございます。」

真っ平ご免と 大手を振って
歩きたいけど 歩けない
嫌だ嫌です お天道様よ
日陰育ちの 泣きどころ
明るすぎます 俺らには


8.同期の桜(台詞のみ)